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おっさんの独り言
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上場企業、過去最高の純利益でも。。
〜時価総額ベースで評価の低い日本企業〜
2004年12月16日
先日の上場企業の2004年9月中間決算は、
『増収増益』となり、連結純利益は2兆8千億円と過去最高を更新しました。
そして市場では、リストラや資産・負債の見直しが一巡し、
好循環に入ったとも言われております。
しかし、収益規模や利益率においては、米欧トップ企業にはかないません。。
以下に例を挙げていきます。
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時価総額(億円) |
売上高(億円) |
純利益(億円) |
売上高純利益率(%) |
松下 |
37384 |
43185 |
561 |
1.3 |
ソニー |
34577 |
33144 |
764 |
2.3 |
インテル |
154153 |
17511 |
3882 |
22.2 |
サムスン |
65990 |
29323 |
5822 |
19.9 |
日立 |
22532 |
43299 |
411 |
1.0 |
GE |
384717 |
79825 |
8453 |
10.0 |
花王 |
14016 |
4690 |
377 |
8.1 |
P&G |
139445 |
28308 |
3577 |
12.6 |
トヨタ |
148370 |
90256 |
5840 |
6.5 |
日産 |
52214 |
40079 |
2388 |
6.0 |
GM |
23228 |
99646 |
1887 |
1.9 |
フォード |
26797 |
86705 |
1516 |
1.7 |
上の表をご覧下さい。
松下、ソニーの方が売上げがインテル、サムスンよりも大きいのに対し、
時価総額(株式市場の評価)は、インテル、サムスンの方が大きいです。
またこれは、『日立 VS GE』、『花王 VS P&G』にも言えることです。
何故、日本企業は株式市場での評価がこれほどにも低いのでしょう?
それは、売上高純利益率を見れば一目瞭然です。。
※個人的に、売上高利益率はその企業が、どれだけ『おいしいビジネスモデル』を所有しているか?を表していると思います。
(ちなみに、おっさんポートフォリオの一つである、江蘇高速の売上高純利益率は5年平均で45%です♪)
しかしどうして、上記の日本企業は儲からない体質なのでしょうか?
正直、我々消費者サイドから提供している製品を見ても、
どうして松下やソニーよりもサムスンの方が十倍も利益が出ているのかわかりません。。
(日本でしかみてないかも??)
また、どうしてサムスンは松下やソニーよりも売上高が少ないのに、
多大な利益を生み出しているのでしょうか?
保有している技術レベルもソニーの方が高そうだし、
ブランド力もソニー、パナソニックの方が強いはずなのに、、、非常に難しいですよね?
さて今度は、投資家サイドから見てみましょう。
企業にとって、売上高は『富の源泉』ですから、
どれだけ大きいかは非常に重要な位置を占めます。
しかし、なんだかんだいって投資家が最終的に見るのは『純利益』なのでしょう。
企業が毎年生み出す純利益が『配当金』となって投資家の元へと還元されるのですから。。
資本主義経済の世界において、企業の目的は『稼ぐ!!』ことなのです。
いくら素晴らしい新製品を開発して巨額な売上げを達成しても、
最後に『純利益』として『結果』を残さなければ、
世界の投資家はいい評価を与えないのです。。
非常に冷たく厳しい世界ですが、これが資本主義のルールです。
松下・ソニーサイドから見ると、この状況は非常に苦しい戦いです。
長期的にみて、この純利益の差は、
研究開発費・設備投資費へ投資できる金額の差となっていきますから、
十年後には技術力の差へとつながってしまうこととなるのです。。
しかし両社とも、日本を代表とする企業なのですから、
どうにか利益のでる体質を身に付けてほしいものですよね!!
サムスンだって、何も社員全員がスーパーマンなんてことはないわけですから、
必ず処方箋があるはずなのです!
そこで、学ぶべき教材はいくらでもあると思います。
上記の表の自動車分野をご覧下さい。
売上高純利益率を見ると、
トヨタ・日産という日本企業が、GM・フォードを逆転しているではないですか!
(我々日本人としては何だかうれしい気分ですよね♪笑)
特に、一時期潰れそうなった日産を復活させた、
『カルロス・ゴーン日産リバイバルプラン』はかなり参考になります。
さて、ゴーンさんがやったことは、『リストラにすぎない』とよく言われますが、
まさにその通りだと思います。
しかし、あれは『外部』からきたゴーンさんにしかできなかったことだということもまた、正しいと思います。
生え抜きの人間が、感情的に思い切った外科手術に踏み切れない結果、
内科的な対症療法を延々とやっていたところ、
外部から来た、天才外科医ブラック・ジャックがズバッとやってのけたことだと思います。
つまり、日本企業には、なかなか儲けられない『体質』が残っているのでしょう。。
そして、その体質には内科的な治療では対処できなくて、外科的な手術が必要なのでしょう。
外科的な治療には、多大な痛みを伴いますから、
誰も進んでやりたいことではありません。
また、その執刀医には大きな責任が圧し掛かることとなりますから、
内科的治療でどうにかしたい気持ちもよくわかります。
しかし、重要なのはしっかりと優先順位を着け、
現状の事実に真っ向から立ち向かうことだと思います。
日産の事例では、手術が成功したことで、
一度リストラになった社員からも再就職している方が多いと聞いています。
すべては、リスクとリターンです。
日産に投資し、見事再生させたルノーはかなり儲かりましたし、
結果的に従業員を守ることもでき、純利益も最高益を達成し、時価総額はGM・フォードを抜いたのです♪
(同じことを試みたGMは三菱自動車でかなり手痛いこととなりましたが。。)
非常に長い日記となってしまいましたが、
松下・ソニーという日本代表企業にはかつての活力を株式市場でも取り戻してもらいたいところです!!
いやいや、自分で読み直してみると、随分と偉そうに書いておりますね。。
『投資家』サイドで物事を考えていると、
自分は何もしていないのにもかかわらず、大投資家へと変身してしまうものです。
おっさんも、『お前は何様なんだ!!』と言われないよう、ビジネスマンとしても頑張りますっ!!笑
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